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院長雑記

祝「Joker」公開

2019-10-04  カテゴリ:

今年、もっとも期待していた映画が今日封切りされた。映画の出来は、期待通り。ただし、それ以上でも以下でもなかった。
 もともと「バットマン」は、変態な設定。ゴッサムシティで一番の有志の息子が、かなりストイックな性格で、親が暴動で虐殺されたことをきっかけに、ひきこもりになっていた。親代わりに優秀な執事がいて、彼が余りに暗くなって、ダークサイドに落ちないように注意深く見守っている。ブルースウェインは体を鍛えまくって、金に糸目を付けずに、身を守るスーツ、武器、バイクや四駆、果ては飛行機まで用意してヒーローになりきる。かなり、ヒロイズムに酔った、ナルシスト系の主人公。ただ、あまりにも、金持ちで、甘いマスクと格好いい身体が、その変態さを打ち消している。
 「ジョーカー」は、そのスタイリッシュさがないだけ、もっと変態。今回の映画では、痩せ型の精神分裂系の暗い男。金もない、地位もない。ガールフレンドもいないし、友達もいない。その彼が、いくつかの心折れる出来事が重なって、殺人を犯す。その行為を肯定化するため、自分が法律だと語る。しかし彼には、(一部の富裕層に対する鬱憤がたまった社会では)庶民の味方ができる。そうして、教祖的な地位におさまって、惡の組織を作っていくのだ。ここからが始まり。痩せ型のほうが、狂気が出やすいと、小栗旬も言ってた。
 どっちが寂しいかと言われたら、正義のヒーローであるバットマンのほうが、(正体をばらせないため、正直に自分の心をさらけ出せないため)圧倒的に寂しい。
 子供の頃から見ていた「タイムボカンシリーズ」でも、悪玉3人組と、ヒーロー・ヒロインの二人組、どちらが楽しそうか聞かれたら、絶対に悪玉だろう。
 「ルパン三世」だって、第一部の頃は、悪玉3人+一人の美女が、そんなに世間には貢献せずに楽しく泥棒やっていた。寂しいのは、善玉の銭形警部のほうだろう。
 そう、ここまで書いてきて、何がいいたいかというと、圧倒的に正義な存在よりは、アンチヒーローか、やや悪玉のほうが、基本的には楽しく生きているということだ。
 医者では、アンチヒーローの決定版といえば、「ブラックジャック」だろう。いまでこそ、その腕前が聖人化されて、人気者になっているが、手塚の描いていた「間黒男」の立ち位置は、医師会のつまはじき者だった。その構図からすると、ブラックジャックはバットマンということになってしまうが。。
 ジョーカーは、タロットで言えば、「The Fool」0番のカード。この映画が今日公開されたのは、ここから始まるという何かを暗示しているのかもしれません。
 皆さんにとって、(僕にとっても)何か新しい出会いがあればいいですね。
 今日は、2016年に公開された「スーサイド・スクワット」のヒロイン「ハーレイ・クイン」ちゃんのイメージ映像です。このひとも、ど変態(悪党)ですね。見ていない人は是非今からでも。ハーレイクインちゃん可愛い
 

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